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TOMIXで楽しむ103系高運転台ATC車!スカイブルー塗装を解説!

通勤電車と聞いて、真っ先に思い浮かぶ車両の一つが「103系」です。主に首都圏や関西圏で走り続け、時代を象徴する通勤電車として多くの人の記憶に残る存在です。中でも「高運転台ATC車」は、首都圏での活躍が印象的で、今なお根強い人気を誇ります。

そんな103系高運転台ATC車を、TOMIXがNゲージで再現。懐かしさと模型ならではの精密さを兼ね備えた製品は、鉄道模型ファンはもちろん、通勤電車に親しみのある方にもおすすめです。本記事では、TOMIX製「103系高運転台ATC車(スカイブルー)」の魅力を、実車の背景から模型の楽しみ方まで、ご紹介していきます。

TOMIX 103系高運転台ATC車スカイブルー

通勤電車の象徴・103系とは?高運転台ATC車の魅力に迫る

国鉄103系電車は、1963年から1984年までに3,447両が製造された、まさに日本の通勤電車の代表格です。101系の後継として登場した103系は、低コスト・大量生産を実現し、東京・大阪をはじめとする全国の都市圏で活躍しました。

高運転台ATC車は、首都圏の山手線や京浜東北線などで導入を目指したATC(自動列車制御装置)に対応するため、運転席を高い位置に設けて前面形状を変更した車両です。機器室のスペースを確保しながらも、視認性を保ち、さらに乗務員の安全性や快適性を高める構造となっています。前面窓が上寄りに配置されたスタイルは、従来の103系とは一線を画し、模型でも人気のある形態です。

スカイブルーは京浜東北線や京葉線、京阪神緩行線や阪和線などで活躍しました。特に京浜東北線では前述のとおりATCの導入で多くの高運転台車が配置されました。また、後年はATC非搭載の103系も高運転台で登場し、これは阪和線などで走りました。

現在、103系は全国的にその数を減らしており、高運転台ATC車もすでに実車は引退済みです。残っているのはJR西日本の播但線・加古川線用とJR九州の筑肥線用となります。

103系高運転台オレンジ
武蔵野線時代の103系高運転台(写真AC掲載中)

TOMIX製103系高運転台ATC車のセット内容と編成例を紹介!

TOMIXから製品化されている「国鉄103系通勤電車(高運転台ATC車・スカイブルー)」は、主に京浜東北線で活躍した車両をイメージしたラインナップになっています。基本セットと増結セット・単品を組み合わせることで、実車同様の10両編成を再現できます。

品番品名価格メーカー
92585国鉄 103系通勤電車(高運転台ATC車・スカイブルー)基本セット¥17,600TOMIX
92588国鉄 103系通勤電車(ユニットサッシ・スカイブルー)増結セット¥5,720TOMIX
9308国鉄電車 サハ103形(ユニットサッシ・スカイブルー)¥2,750TOMIX
98399国鉄 103系通勤電車(初期型非冷房車・スカイブルー)基本セット¥15,180TOMIX
103系 編成表

また、車庫の関係で中間車に低運転台のクモハ103・クハ103を組み込んだ分割編成も存在しましたがこれも初期型非冷房車を組み込むことで再現ができます。

高運転台を再現!TOMIX103系のディテールをチェック

TOMIXの103系は旧製品からのリニューアルが施されており、随所に最新の技術が盛り込まれています。特に本製品は「ハイグレード(HG)仕様」となっており、通常製品とは異なる仕様になっています。その違いやこだわりのポイントを、これから詳しく見ていきましょう。

クハ103

クハ103です。1号車、10号車となります。行先表示機・運行番号ははめ込み式の別パーツから選択できます。JRマークは付属のインレタから好みで張り付けることができるので国鉄時代・JRのどちらも再現できます。

運転台側の連結器はTNカプラーが標準装備となっているので先頭車同士の連結もできます。また連結器周りの配管や乗務員用のステップも再現されていますのでスカートのない103系においてはスカスカ感がなくしまった感じがしてよいですね。台車の排障器も別パーツ取り付けで再現されています。

ヘッドライト・テールライト・表示機関係は点灯します。行先表示機は別パーツを差し込みます。収録されている行先は京浜東北線のものとなります。

屋根上のアンテナはユーザー取り付けです。穴をあける必要があるのでピンバイスが必要になります。穴の位置は付属のガイドを利用することで正確な位置に開けることができます。ジャンパー栓は受けのみとホースが出ているものの2種類から選択できます。ホースも成型色の青になっているのでここはマッキーなどで黒くすると効果的ですね。

103系 側面窓比較

この製品はすべての側面窓がユニットサッシになっています(写真左)。初期型(写真右)は非ユニットサッシなので比較すると形状の違いが分かります。

103系 ドアコックの蓋比較

また非常用ドアコックの蓋は非ユニットになっています(写真左)。比較用にKATOのドアコックを掲載しておきます(写真右)。こちらはユニットになっているので形状の違いが判ると思います。

モハ103です。パンタグラフが付いています。

モハ102です。ルーバーも再現されています。動力車はモハ102に設定されています。

サハ103

サハ103です。付随車なので床下機器が少ないですね。

103系 連結器周り

連結器はハイグレード仕様なのですべてボディマウント式TNカプラーとなっています。ただこのTNカプラーは何か白い粉のようなものが付いていて全体的にグレーに見えます。拭いてやれば問題ないのですが…

103系 付属インレタ

インレタが付属しています。好みの番号にすることができます。またJRマークやシルバーシートマークも収録されています。

室内灯で変わる模型の世界!TOMIX103系に取り付けてみよう

品番品名価格メーカー
0733室内照明ユニットLC(白色LED)¥968TOMIX
0737室内照明ユニットLCセット(白色LED・6本入)¥5,500TOMIX
103系 室内灯取り付け

鉄道模型は室内灯を取り付けることで見た目のリアリティがさらに高まります。夕景や夜景レイアウトでの使用はもちろん、常設展示でも模型映えするため、多くのユーザーにとって定番のカスタマイズといえるでしょう。取り付け方は以下のリンクを参照してください。

あの頃の首都圏を再現!103系と走らせたい車両たち

103系高運転台ATC車は、京浜東北線で長く活躍していたため、同線区を走った他形式や、同時代の首都圏通勤車両と並べることで、よりリアルで楽しい情景が再現できます。ここでは京浜東北線103系の末期である1990年代に絞って紹介します。

1990年代の京浜東北線の103系は置き換え期にあたります。少数派だった205系との共存を経て209系への置き換えが実施されました。

205系山手線
写真AC掲載中

田端~品川間を並走する山手線は一貫して205系が走っていました。

並走路線に目を向けるとまずは東海道線・横須賀線・宇都宮線・高崎線の113系・115系・211系・E217系、特急型の185系・251系・253系が同時期に走っています。

それ以外も常磐線103系・415系・651系、中央線201系・183系、横浜線205系も並走しています。

昭和の通勤電車を模型で再現!103系高運転台の魅力を振り返る

TOMIX製103系高運転台ATC車は、昭和の首都圏通勤電車を象徴する一形式を、丁寧に再現した模型です。高運転台の形状やスカイブルーの塗装などの完成度の高い外観は、走らせるだけでなく並べて楽しむことにも適しています。実車が活躍した京浜東北線の記憶を呼び起こし、往年の通勤風景を手元で再現できるのが最大の魅力といえるでしょう。

昭和の通勤電車をもう一度手元に――そんな想いを叶えてくれる一編成として、TOMIXの103系高運転台ATC車は、初心者からベテランまで幅広くおすすめできる製品です。

103系と209系

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