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国鉄からJRへ受け継がれた近郊形~TOMIX 211系3000番台

TOMIX211系3000番台

今回は TOMIXの211系3000番台 を取り上げて解説していきます。
211系3000番台は、かつて宇都宮線・高崎線で活躍した近郊形電車で、ステンレス車体に湘南色の帯が印象的な形式です。

TOMIXからは211系として、現在も現役で活躍している線区の仕様を中心に製品化が続いていますが、今回紹介する宇都宮線・高崎線仕様の3000番台については、公式サイトの製品情報を見る限り、2007年を最後に長らく生産されていない状況となっています。
(※高崎線130周年のラッピング編成は発売されています)

再生産を期待しつつ、本記事では過去に発売されたTOMIX製211系3000番台の特徴を振り返りながら、直近に生産されている211系各種製品と比較した際の参考にもなるような視点で見ていきたいと思います。

宇都宮線・高崎線で活躍した211系1000・3000番台

211系3000番台

211系は、老朽化した111系・113系・115系を置き換えるために開発された、近郊形電車のフルモデルチェンジ車です。

軽量なオールステンレス車体やボルスタレス台車、抵抗制御を基本とした界磁添加励磁制御、電気指令式ブレーキなどを採用し、省エネルギー化と保守コスト低減が図られました。これらの技術は、後のJR新型車両にも広く用いられています。

出力向上により電動車比率を抑えた編成でも十分な走行性能を確保し、従来の113系・115系と同等以上の性能を持つ車両となりました。

1000番台・3000番台は、0・2000番台を基本としつつ、宇都宮線(東北本線)・高崎線向けの寒地仕様車として登場しました。主に非冷房の115系を置き換える目的で導入されています。

1000番台はセミクロスシート車、3000番台はロングシート車で、いずれもスノープラウや耐雪ブレーキ、半自動ドアなどの耐寒・耐雪装備を備えている点が特徴です。営業運転は0・2000番台よりも早い1986年から開始されました。

編成は普通車のみの5両編成で統一され、国鉄時代には1000番台と3000番台の混結も想定されていましたが、民営化後は共通運用となりました。
その後、東海道線用車両の置き換えに伴い余剰となったグリーン車を活用し、3000番台の一部編成には宇都宮線・高崎線向けに2両のグリーン車が組み込まれ、新たに10両の基本編成が組成されています。なお、1000番台は付属編成として使用されました。

新製当初は新前橋電車区や小山電車区に配置され、主に宇都宮線・高崎線で運用されましたが、E233系3000番台の投入により次第に置き換えが進み、2014年までに両線から定期運用を終了しました。

TOMIX 211系1000番台・3000番台のラインナップ

品番品名価格
92229JR 211-3000系近郊電車(東北・高崎線)基本セット¥16,280
92313JR 211-3000系近郊電車(東北・高崎線)基本セットB¥16,280
92230JR 211-3000系近郊電車(東北・高崎線)増結セットA¥12,650
92231JR 211-1000系近郊電車(東北・高崎線)増結セットB¥12,650

TOMIXからは、211系3000番台と1000番台がそれぞれ製品化されています。基本セット(動力付き)は3000番台に設定されており、1000番台は増結セットのみの設定となっています。そのため、1000番台は単独では走行できない点に注意が必要です。

また、グリーン車組み込み後の編成を再現できるよう、後年になって基本セットBが追加設定されました。

211系編成表 グリーン車導入前

グリーン車組み込み前の編成は、基本セットと増結セットを組み合わせることで、10両または15両編成を再現できます。走行条件やレイアウト環境によっては、基本セットの割合を増やすことで対応することも可能です。

211系編成表 グリーン車導入後

一方、グリーン車組み込み後の編成は、基本セットBと増結セットを組み合わせることで、同様に10両または15両編成を再現できます。

TOMIX211系3000番台の細部をチェック

では、ディテールを見ていきます。今回は基本セットの211系3000番台(品番92229)を中心に見ていきます。

まずはクモハ211-3000です。パンタグラフを搭載した先頭車で、将来の短編成化を見据えて電動車となっています。ベンチレーターは別パーツ化されています。

211系幕部

本製品のプロトタイプは国鉄時代の仕様で、幕部のビードが方向幕部分で途切れている点や、乗務員扉下部に取っ手がない点が再現されています(これはJRになった後増設されています)。一方で、商品名はJR仕様となっているものの、JRマークは印刷されていません。付属の転写シートにも収録されていないため、再現する場合は別途調達が必要です。103系など他形式に付属する転写シートを流用するのも一つの方法でしょう。
なお、現行製品ではJRマークが印刷済みとなっているため、その点は安心です。
半自動ドアスイッチはすべて付属の転写シートによる表現となりますので転写する必要があります。

211系ヘッドライト・テールライト

ヘッドライト・テールライトは点灯対応で、点灯方式は麦球が採用されています。現在の製品はLED方式に変更されているようです。
幌は別パーツで取り付けていますが上部はフリーになっているので少し曲がって取り付けられてますね。

モハ210-3000

続いてモハ210-3000です。クモハ211-3000とユニットを組む電動車で、基本セットでは動力車として組み込まれています。

サハ211-3000

サハ211-3000は付随車で、5両編成では2両が連結されます。なお、グリーン車が組み込まれた編成では置き換え対象となり、廃車となりました。

クハ210-3000は非電動の先頭車で、トイレが設置されています。ドアコックについてはクハ211を流用しているのか、実車と設置位置が違うようです。

最後にサロ212・サロ211です。これらはセット販売以前に単品で入手したものです。211系3000番台のグリーン車は、東海道線用211系のグリーン車を転用したもので、転用に際して番台区分は1000番台となっています。

取り付けたい定番のオプションパーツ

TOMIXの211系は、TNカプラーや室内灯に対応しています。

品番品名価格メーカー
0731室内照明ユニットC(白色LED)¥968TOMIX
0735室内照明ユニットCセット(白色LED・6本入)¥5,500TOMIX
0336密連形TNカプラー(SP・黒・6個入)¥1,650TOMIX

室内灯を組み込むことで、車内の雰囲気がぐっと実感的になります。走行中やレイアウト上での見映えも向上し、編成全体の完成度を高めてくれるオプションと言えるでしょう。

カプラーは標準のアーノルドカプラーから、別売のボディマウントTNカプラーに交換することが可能です。連結間隔が狭まり、連結面のリアリティが向上します。取り付け方は以下のリンクを参照してください。

沿線で共に活躍した車両たち

115系

まず挙げたいのは115系です。湘南色の115系とは、長年にわたって同じ路線で走り続けてきました。

E231系1000番台

次はE231系1000番台です。115系を置き換えた同形式とも、しばらくの間は並んで活躍する姿を見ることができました。

E233系3000番台

そしてE233系3000番台。211系は最終的にこの形式へと置き換えられ、世代交代の節目を迎えます。

また宇都宮線では、寝台特急(ブルートレイン)や185系による特急列車と並走する場面も見られました。

おわりに

211系とE233系

いかがでしたでしょうか。211系は古くからTOMIXで製品化されている形式で、TNカプラー対応やベンチレーターの別パーツ化といったリニューアルは行われてきたものの、基本的な設計自体は大きく変わっていません。そのため、今回紹介した3000番台も、基本仕様としては現在の製品と大きな違いはなく、長年にわたって流用されながら製品化が続けられています。

これは裏を返せば、それだけ完成度の高いモデルであるとも言えますが、個人的にはJR仕様としての表現について、もう一歩踏み込んだリニューアルがあってもよいのでは、と感じる部分もあります。

現在も一部線区で活躍を続ける211系ですが、確実に世代交代の時期は近づいています。気になる仕様や時代設定の211系があれば、今のうちにぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

関連項目

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